I LOVE Urinalysis|シンプルだけどディープな尿検査の世界・12
尿ケトン体がケトアシドーシスでも陰性となる時
上田 剛士
1
1洛和会ヘルスケアシステム洛和会丸太町病院救急・総合診療科
pp.418-421
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201423
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Case
患者:77歳、男性。
現病歴:アルコール依存症と高血圧の既往があったが、現在は加療を受けていない。数日前から食欲がなかったが、飲酒は継続していた。その後、嘔吐と意識障害が出現したため救急受診した。
バイタルサイン:血圧168/68mmHg、体温36.2℃、脈拍数100回/分・整、呼吸数24回/分、SpO2 98%(room air)。
動脈血液ガス(pH 7.30、pCO2 26mmHg、HCO3- 12.5mEq/L、アニオンギャップ29mEq/L、血糖 71mg/dL、乳酸3.8 mmol/L)では、顕著なアニオンギャップ開大性代謝性アシドーシスと、代謝性アルカローシスを認めた。
尿定性
比重 1.022
pH 5.5
蛋白 1+
糖 -
ケトン体 ±
潜血 1+
ウロビリノゲン 正常
ビリルビン -
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