特集 コミュニケーションを処方する—ユマニチュードもオープンダイアローグも入ってます!
【スペシャル・アーティクル】
—人工知能技術が紐解くコミュニケーション・ケア—認知症ケアを高度化する「見立て」と「学びの環境」
竹林 洋一
1
,
上野 秀樹
2,3
,
石川 翔吾
4
1静岡大学 創造科学技術大学院
2千葉大学医学部附属病院 地域医療連携部
3敦賀温泉病院
4静岡大学大学院 総合科学技術研究科
キーワード:
認知症情報学
,
evidence-based care
,
ユマニチュード
,
見立て
,
協調学習
Keyword:
認知症情報学
,
evidence-based care
,
ユマニチュード
,
見立て
,
協調学習
pp.615-620
発行日 2017年5月15日
Published Date 2017/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200916
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なぜ「人工知能」を使うのか
認知症への医療やケアは発展途上にあり、ユマニチュード(Humanitude®)のようなケアによって、認知症の人の行動・心理症状や精神症状を改善できることがわかってきた1、2)。しかし、それら高度な認知症ケアの有効性を、医学や看護学などの従来の研究手法だけで評価するのは難しい。
ただでさえ、医療・介護現場は閉鎖的で、認知症のケアは主観的になりやすい。認知症ケアの高度化を図るには、認知症の人の状態を記述し、複雑なコミュニケーションスキルを形式知化して、その効果を客観化する必要がある。
そこで、「情報学」や「人工知能学」に基づく“evidence-based care”の確立が求められる。
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