特集 The 初診外来
【初診の心得】
—15分で行う!—初診外来で聞くべきこと・なすべきこと
鈴木 富雄
1
1大阪医科大学附属病院 総合診療科
キーワード:
開放型質問
,
閉鎖型質問
,
解釈モデル
,
緊急疾患
,
信頼関係
Keyword:
開放型質問
,
閉鎖型質問
,
解釈モデル
,
緊急疾患
,
信頼関係
pp.641-645
発行日 2016年8月15日
Published Date 2016/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200604
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Case
患者:78歳,女性.
現病歴:かかりつけ医からの紹介状を持って外来を受診.紹介状には「半年前から全身倦怠感が出現,ここ2カ月間で3kgの体重減少があり,悪性腫瘍の除外のために上部消化管内視鏡やCTなどの画像検査を含む精査をお願いします」と記載があった.
診察室では,最初は本人もあまり話してくれず,ただ「検査を希望する」としか言わなかったが,解釈モデル(後述)を具体的に聞いたことが契機となり,認知症の夫と2人暮らしで,夫の介護のために疲労がかなり蓄積していることが判明した.さらに,軽度の抑うつ気分と興味の減退もあることがわかり,うつ状態への医学的対応や,近くに住んでいる娘の力を借りるなどの介護負担を軽減する方法も含め,心理社会的側面からのアプローチも頭に置いて診療を進めることとした.
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