特集 こんな時は漢方でしょう!
【私のイチオシ処方】
消化器疾患—食欲がない時
佐藤 弘
1,2
1新潟医療福祉大学 医療経営管理学部 医療情報管理学科
2日本東洋医学会
キーワード:
処方選択法
,
中心処方(第一選択薬)
,
サテライト処方
Keyword:
処方選択法
,
中心処方(第一選択薬)
,
サテライト処方
pp.211-214
発行日 2016年3月15日
Published Date 2016/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200485
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「食欲がない」あるいは「食事摂取量が少ない」という訴えは,日常よく見る消化器症状の1つである.このような症状は単独で現れることは少なく,他の消化器症状,たとえば胃のもたれ,胸やけ,心窩部痛,下痢など,また非消化器症状として,易疲労倦怠感や気分の変調などの症状を伴うことが多い.こうした患者の症状の治療に際し,悪性腫瘍など原因となりうる器質的疾患の可能性を考慮しながら,漢方治療を行うことが重要である.
食欲不振・食事摂取量不良患者を治療する際の中心的な処方が六君子湯で,人参湯は下痢がある時,補中益気湯は著明な易疲労感が目標となる.
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