特集 レアだけど重要な「痛み」の原因─システム1診断学
【部位別システム1診断アプローチ】
頭痛でレア疾患のシステム1診断
鎌田 一宏
1
1JCHO東京城東病院総合内科
キーワード:
可逆性後部白質脳症症候群
,
可逆性脳血管攣縮症候群
,
特発性頭蓋内亢進症
Keyword:
可逆性後部白質脳症症候群
,
可逆性脳血管攣縮症候群
,
特発性頭蓋内亢進症
pp.1008-1015
発行日 2015年11月15日
Published Date 2015/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200384
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case 1
SLE,ループス腎炎の症状再燃時に可逆性後部白質脳症症候群(RPLS)をきたした1例1)
患者:20歳,女性.
背景:SLE(全身性エリテマトーデス),ループス腎炎に対し,ステロイドと免疫抑制剤を使用している.
現病歴:頭痛,多関節痛を主訴に救急外来を受診した.両側頬部に顔面紅潮を認め,救急医はSLEの再燃を疑い,採血を施行すると,急性腎障害,炎症反応高値を認めた.救急外来でステロイドを静注し,加療目的に入院とした.入院3日後には腎機能は改善したが,4.5kgの体重増加,血圧上昇を認め,入院4日目には一過性の痙攣,皮質盲(G1)を認めた.MRIでは,FLAIRで後頭部に両側性の高信号域を認めた.経静脈的に降圧を行い,48時間後には症状の改善を認めた.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.