Japanese
English
特集 肝細胞癌との鑑別を要する良性腫瘤―画像と病理
肝肉芽腫(結核,寄生虫,サルコイドーシス)
Hepatic Granuloma (Tuberculosis, Parasite and Sarcoidosis)
才 道昭
1
,
森 宣
1
,
松本 俊郎
1
,
山田 康成
1
Michiaki SAI
1
,
Hiromu MORI
1
,
Toshirou MATSUMOTO
1
,
Yasunari YAMADA
1
1大分医科大学医学部放射線科
1Department of Radiology, Oita Medical University
キーワード:
肝肉芽腫
,
結核
,
寄生虫
,
サルコイドーシス
Keyword:
肝肉芽腫
,
結核
,
寄生虫
,
サルコイドーシス
pp.61-65
発行日 2001年1月15日
Published Date 2001/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900251
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
疾患概念 肝肉芽腫(hepatic granuloma)とは肝内に肉芽腫を形成する疾患を総称する.原因として,細菌性肝膿瘍の慢性化が最も多いが,結核,寄生虫,真菌などの感染やサルコイドーシスなどの全身性疾患に伴うものが考え得る.画像所見は病期により異なり,新生血管に富んだ時期は早期相から濃染し,その造影効果は遷延する.一方,線維化が進行し肉芽組織が瘢痕化すると,新生血管の減少と相まって遅延性濃染を示すようになる.膿瘍腔はT1強調画像で低信号,T2強調画像で高信号を示すが,膿瘍壁は線維化が高度な場合,T2強調画像で明瞭な低信号を示す.このように画像所見は非特異的ではあるが,膿瘍壁や肉芽組織の線維化を示す像が比較的特徴的であると言える.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.