講座 MRIの基礎から臨床応用
肝臓MRIの検査法
谷本 伸弘
1
1慶應義塾大学医学部放射線診断科
pp.855-861
発行日 1999年11月15日
Published Date 1999/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900123
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はじめに
ほんの10年程前は,撮像法はスピンエコー(以下SE)法T1強調画像[注1],T2強調画像[注2]のみで,体部に使用できるMRI造影剤も認可されていなかった.すなわち肝臓領域のMRI検査の進め方を論じると言っても,CTと比較してMRIはある種の疾患特異性は示すものの特に大きなメリットが見いだせなかった時代であった.しかし今日では撮像法の進歩と造影剤の開発により,MRIは肝臓領域における最も優れた非侵襲的検査法としての地位を確立したと言えよう.本稿では肝臓MRIの検査法の進歩と現状を概説する.
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