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特集 肝細胞胆道系MRI造影剤のインパクト
肝細胞胆道系MRI造影剤の特徴
The feature of hepatobiliary contrast agent
上野 彰久
1
,
谷本 伸弘
1
Akihisa UENO
1
,
Akihiro TANIMOTO
1
1慶應義塾大学医学部 放射線診断科
1Department of Diagnostic Radiology,Keio University School of Medicine,Tokyo
キーワード:
MRI
,
肝特異性造影剤
,
Gd-EOB-DTPA
,
EOB・プリモビスト(R)
Keyword:
MRI
,
肝特異性造影剤
,
Gd-EOB-DTPA
,
EOB・プリモビスト(R)
pp.485-492
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100187
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要旨
Gd-EOB-DTPAは,細胞外液性造影剤であるGd-DTPAにEOB(ethoxybenzyl)基が付加され,脂溶性が増加したことにより肝細胞に取り込まれ肝胆道系から排泄されやすい構造になっている.水溶性・脂溶性を併せ持つことにより,従来の細胞外液性造影剤としての特徴を保ちつつ,肝細胞機能という新しい機能評価が同時に可能となった.動脈相でのbolus効果が弱い,いわゆる平衡相が存在しないなど,従来の細胞外液性造影剤とは異なる動態を示す面もあり,その特徴に習熟する必要はあるが,肝細胞相における高い病変検出能と,dynamic studyによる血流診断を含めた病変鑑別能により,従来の肝腫瘍画像診断のdecision treeを変化させうる造影剤と考えられる.
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