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特集 外科が求める肝・胆道癌の術前画像
病理からのフィードバック―肝細胞癌の肉眼型と大腸癌肝転移の進展様式
Clinicopathological Features of Hepatocellular Carcinoma and Liver Metastases from Colorectal Carcinoma
柴田 理恵
1
,
杜 雯林
1
,
坂元 亨宇
1
Rie SHIBATA
1
,
Wenlin DU
1
,
Michiie SAKAMOTO
1
1慶應義塾大学医学部病理学教室
1Department of Pathology, Keio University School of Medicine
キーワード:
早期型肝細胞癌
,
結節内結節型肝細胞癌
,
大腸癌肝転移
Keyword:
早期型肝細胞癌
,
結節内結節型肝細胞癌
,
大腸癌肝転移
pp.397-401
発行日 2003年5月15日
Published Date 2003/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100468
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要旨 肝細胞癌の肉眼的分類には小結節境界不明瞭型(早期型)以下5型が分類されているが,多段階発癌過程との対応からはこれらに加えて結節内結節型(結節の辺縁部に早期癌が存在し,中心部に脱分化巣を有するもの)が定義される.早期型に比べ結節内結節型は画像診断で検出される率は高いが,辺縁が不明瞭なため外科的切除の際に断端陽性とならないよう注意が必要である.また肉眼型は転移性の重要な指標でもある.
大腸癌の肝転移巣に対して外科的切除を行う際にはグリソン鞘を介した浸潤,特に胆管内進展に注意し腫瘍近傍のグリソン鞘を切除すべきである.また肝転移巣において肉眼的胆管内進展を認めるものは予後良好であることを考慮する必要がある.
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