Japanese
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特集 外科が求める膵腫瘍の術前画像
通常型膵癌の進展度診断と術式決定―内科の現状
Preoperative Diagnosis of Pancreatic Cancer,Offered by Internists
山口 武人
1
,
石原 武
1
,
中村 和貴
1
,
小林 照宗
1
,
蓼沼 寛
1
,
税所 宏光
1
Taketo YAMAGUCHI
1
,
Takeshi ISHIHARA
1
,
Kazuki NAKAMURA
1
,
Terumune KOBAYASHI
1
,
Hajime TADENUMA
1
,
Hiromitsu SAISHO
1
1千葉大学大学院腫瘍内科
1Department of Medicine and Clinical Oncology,Graduate School of Medicine,Chiba University
キーワード:
通常型膵癌
,
術前診断
,
進展度診断
Keyword:
通常型膵癌
,
術前診断
,
進展度診断
pp.653-659
発行日 2003年9月15日
Published Date 2003/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100414
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要旨 通常型膵癌における進展度診断と切除適応について考察した.進展度診断に関しては,画像診断のうち造影CTが最も一般に用いられている.膵癌取扱い規約第5版の浸潤陽性か陰性か(+or-)に2別する判定基準でCTの進展度診断を行った結果,術前の正診率は65%と満足すべき結果ではなかった.特にリンパ節転移の過小評価が約1/3あることが大きく関わっていた.超音波内視鏡(EUS)は小病変の検出と進展度診断に有効である.治療法に関し,Stage I,II,IIIの多くが切除適応,IVbは切除非適応であることは受け入れられていると考えられるが,IVaについては一部が切除により予後向上が望めることが明らかとされた.しかし,その判定をいかに行うかということと,他の症例の治療法選択については今後の問題である.
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