Japanese
English
特集 長期生存膵管癌の臨床と画像
全国集計による長期生存膵管癌の実態
Long Term Survivors of Invasive Ductal Carcinoma of the Pancreas ; Analysis of the National Pancreatic Cancer Registry
江川 新一
1
,
砂村 眞琴
1
,
松野 正紀
1
,
海野 倫明
1
Shinichi EGAWA
1
,
Makoto SUNAMURA
1
,
Seiki MATSUNO
1
,
Michiaki UNNO
1
1東北大学大学院医学系研究科消化器外科
1Department of Gastroenterological Surgery,Tohoku University Graduate School of Medicine
キーワード:
膵癌
,
5年生存率
,
がん登録
,
多変量解析
,
臨床病理
Keyword:
膵癌
,
5年生存率
,
がん登録
,
多変量解析
,
臨床病理
pp.413-419
発行日 2006年7月15日
Published Date 2006/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100173
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通常型膵管癌(膵癌)の術後生存率は,切除例・非切除例ともに,1980年代,'90年代に比較してジェムシタビンが使用可能となった2001年からの登録例で明らかに改善している.病理組織学的分類は,膵癌のStageと密接に関連しており,Stageの早いものほど分化度が高く,術後生存率も良好である.その一方で,どの組織型,どの進行度にも5年以上の長期生存者が少数ながら存在し,登録例の中における長期生存者の数は1990年代にピークを迎えて,それほど増加していない.多変量解析によるStageごとの治療因子では,拡大郭清や,術中放射線照射療法は術後生存率に影響することはできず,Stage IVaではR0が有意に生存率が良好であるものの,Stage IVbではR0とR1に有意差がなかった.術後制癌療法の有無は,特にStage IVa,IVbにおいて有意に術後生存率を改善した.
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