Japanese
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特集 炎症性肝腫瘤―診断・病理と治療選択
アメーバ性肝膿瘍
Amebic Liver Abscess
鎌田 憲子
1
,
森 雅江
2
Noriko KAMATA
1
,
Masae MORI
2
1東京都立駒込病院放射線科
2東京都立駒込病院感染症科
1Department of Radiology,Tokyo Metropolitan Komagome Hospital
2Department of Infection Medicine,Tokyo Metropolitan Komagome Hospital
キーワード:
アメーバ性肝膿瘍
,
画像診断
,
超音波
,
X線CT
Keyword:
アメーバ性肝膿瘍
,
画像診断
,
超音波
,
X線CT
pp.187-191
発行日 2005年3月15日
Published Date 2005/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100028
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要旨 アメーバ性肝膿瘍は稀な疾患ではあるが,近年増加している.
好発部位は肝右葉後区域であるが,多発性のことも多い.画像上は細菌性肝膿瘍との鑑別が難しいが,X線CTで,周囲との境界が明瞭で,厚い被膜を有し,その周囲に正常肝実質よりも低吸収域を持つ腫瘤性病変を見た場合,肝膿瘍を考えてその原因について検索すべきである.
一般的には,超音波検査がまず,スクリーニングとして行われることが多いが,膿瘍内腔は内容液の性状によって様々なechogenicityを示し,転移性肝腫瘍などの充実性腫瘍との鑑別が超音波画像のみでは難しいことが多い.鑑別には臨床症状が極めて重要であり,発熱などの炎症所見がある場合は積極的にX線CTなどを行ったほうがよい.
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