対談
Aducanumab—アルツハイマー病診療にもたらすインパクト
粟田 主一
1,2
,
岩坪 威
2,3
1東京都健康長寿医療センター研究所認知症未来社会創造センター
2日本認知症学会
3東京大学大学院医学系研究科神経病理学分野
pp.79-84
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416201986
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【2021年6月7日,米国食品医薬品局がアルツハイマー病の疾患修飾薬を迅速承認】
—この大きなニュースが世界を駆けめぐった。アルツハイマー病(AD)の原因に直接作用する治療薬(疾患修飾薬)が承認されるのは世界初であり,罹患数の多い本疾患に対する新薬の登場は,医療者のみならず多くの人々に衝撃をもたらした。その一方で,臨床試験データの解釈や諮問委員の辞任など,さまざまな懸念の声も聞かれる。今後,aducanumabは多くの患者・家族の希望の光となるのか,また,どういった形で普及していくのか。本誌ではこのたび,日本認知症学会理事長でADの病態や治療法研究のエキスパートである岩坪威先生と,副理事長で長年認知症診療の第一線でご活躍されている粟田主一先生を迎え,aducanumabの現状と課題について徹底的に議論していただいた。
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