書評
「多発性硬化症 治療ガイドライン2010」―日本神経学会,日本神経免疫学会,日本神経治療学会●監修 「多発性硬化症治療ガイドライン」作成委員会●編
田平 武
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1順大大学院・認知症診断・予防・治療学
pp.978
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416101012
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多発性硬化症(MS)治療ガイドラインが改訂された。初版は斎田孝彦前国立病院機構宇多野病院長が委員長として2002年に日本神経免疫学会と日本神経治療学会により共同で策定された。あれから8年がたちMSの考え方も治療法も大きく進歩した。今回は厚生労働省免疫性神経疾患調査研究班の班長であった吉良潤一九州大学神経内科教授を委員長としてエビデンスの詳細な検討が行われ,日本神経学会も加わって3学会により合同で策定された。
今回の特徴はクリニカル・クエスチョン形式をとっていることで,MS医療の現場にいる医師が直面する疑問に容易に答えを見出すことができる。さらにエビデンスレベルおよびMindsの推奨のグレードが明確に示されており,EBMの実践を可能にしている。
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