Japanese
English
特集 脳卒中と遺伝子
特集にあたって
Stroke and Genetics―a Preface
内山 真一郎
1
Shinichiro Uchiyama
1
1東京女子医科大学医学部神経内科学
1Department of Neurology,Tokyo Women's Medical University
pp.1222-1223
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100370
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2000年に解析完了が宣言されたヒトゲノムシークエンスプロジェクトの成果は脳卒中研究にも大きなインパクトを与え,脳卒中の危険因子について従来の生活習慣や環境因子の研究に加え,脳卒中を複数の遺伝子が関与する多因子疾患(polygenic disease)と解釈する立場から,疾患関連遺伝子を探索する研究が活発になった。ポストゲノム時代ともいうべき21世紀になってから,脳卒中関連遺伝子の検索は脳卒中の病態,診断,治療に必須の手段となりつつある。
単一遺伝子の異常によるメンデル型の遺伝性脳卒中として,CADASILとMEALASが連鎖解析により解明された。遺伝性脳卒中を生じるメンデル型の単一遺伝子疾患としてはMarfan症候群やFabry病も挙げられる。
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