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連載 神経学を作った100冊(16)
グラシオレ『人相と表情運動』(1865年),デュシェンヌ『人の表情の機構』(1862年)
One Hundred Books which Built up Neurology (16):Pierre Gratiolet: De la physionomie et des mouvements d'expression (1865) and Duchenne de Boulogne: Mecanisme de la Physionomie Humaine (1862)
作田 学
1
1日本赤十字社医療センター神経内科
1Department of Neurology, Japanese Red Cross Medical Center
pp.472-473
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100270
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さて,自然科学者のチャールズ・ダーウィンが『人および動物の表情について』で主に引用した3つの本のうちの2つはピエール・グラシオレの『人相と表情運動』1)と,デュシェンヌ・ド・ブーローニュの『人の表情の機構』2)であった。
ピエール・グラシオレ(Pierre Gratiolet,1815年7月6日~1865年2月16日)は,比較神経解剖学者として有名であり,gyri supramarginalisなど彼の命名した用語が残っている。ソルボンヌにおいて「人相について,特に表情運動の理論について」という講義を行い,これは1865年2月11日のRevue des Cours Scientifiquesに抄録が掲載され,さらに彼の死後,『人相および表情運動について』という書物にまとめられ,出版された(Fig.1,左)。
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