特別企画 Masters' Case File◆心に残った症例
29歳女性の糖尿病ケトアシドーシス―「常識」へのチャレンジ
相澤 徹
1
1社会医療法人財団慈泉会相澤病院 糖尿病センター
キーワード：
糖尿病ケトアシドーシス
,
1型糖尿病
,
2型糖尿病
,
糖尿病の分類
Keyword:
糖尿病ケトアシドーシス
,
1型糖尿病
,
2型糖尿病
,
糖尿病の分類
pp.471-473
発行日 2014年5月15日
Published Date 2014/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101759
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臨床では稀な症例（事象）を丁寧に扱うことも重要である．
1990年，私は糖尿病ケトアシドーシス（diabetic ketoacidosis : DKA）で発症した29歳の女性の糖尿病患者を診療した．発症時，重症感染症などDKAを惹起しうる非糖尿病性急性疾患は全くなかった．いわゆるsoft drink ketosisのような，糖分を多く含む清涼飲料の過剰摂取がきっかけでDKAを発症したという事実も全くなかった．この方は，通常の輸液，インスリン持続静注などでDKAを脱して順調に回復した．
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