増刊号特集 Brush Up! CDE 糖尿病合併症事典
Ⅱ慢性合併症
【細小血管障害】
神経障害
脳神経障害(単一神経障害)
小河 健一
1
,
佐々木 秀行
1
1和歌山県立医科大学附属病院紀北分院 内科
キーワード:
①糖尿病神経障害
,
②糖尿病外眼筋麻痺
,
③動眼神経麻痺
,
④外転神経麻痺
,
⑤顔面神経麻痺
Keyword:
①糖尿病神経障害
,
②糖尿病外眼筋麻痺
,
③動眼神経麻痺
,
④外転神経麻痺
,
⑤顔面神経麻痺
pp.268-270
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101704
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症例 67歳 男性 糖尿病外眼筋麻痺
主訴:物が2重にみえる.
病歴:60歳時に糖尿病を指摘され,スルホニル尿素薬で治療中であった.20XX年12月19日午前10時頃,急に物が二重に見えるようになり救急受診した.痛みは訴えず.
既往歴:55歳より高血圧.喫煙(-),アルコール 機会飲酒.
身体所見:身長162cm,体重59kg,血圧146/84mmHg,意識清明.瞳孔 正円同大,対光反射 迅速,眼球運動(図1) 右方視時に複視.頸部,胸部,腹部 異常なし,アキレス腱反射 減弱,下腿浮腫 なし.
検査所見:HbA1c 8.1%,総コレステロール152mg/dL,LDL 47mg/dL,中性脂肪120mg/dL.眼底;単純網膜症,腎症 1期,脳・眼窩部 MRI異常認めず.ABI右1.08,左1.04,baPWV右1,995cm/s,左2,056cm/s.頸動脈エコー;平均IMT 右1.0mm,左0.9mm,プラーク 左右に1個.
臨床経過:抗血小板薬の内服を追加して経過をみたところ,翌年3月5日の受診時には完全に回復した.
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