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Perspective◆展望
糖尿病をもつひととの30年
Thirty years' experience with the people with diabetes
石井 均
1
1奈良県立医科大学 糖尿病学講座
pp.740-742
発行日 2013年11月15日
Published Date 2013/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101628
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私事ではあるが,今年の9月で30年勤務した天理よろづ相談所病院を退職した.これに伴い,30年間診療を続けていた外来をやめることになった.この外来には私の赴任当初からの患者さんがかなりの数いらっしゃった.つまり,30年近く私の外来に通い,糖尿病をもつ人生を送り,私と付き合っていただいた方々とお別れをしたことになる.30年間,一人ひとりの患者さんの糖尿病と人生にお付き合いさせていただいたことは,得難い体験であり,このことの意味を考え続けている.
ところが,一人ひとりのお顔や病歴などを思い出しながら糖尿病という疾患に関連する治療の変遷を考えていると,どうもまとめきれない.そこで,今回は別れに際しての患者さんの最後の言葉と私が目指してきた糖尿病診療のあり方との関係について考えてみた.
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