特集 Brush Up! CDE 症例から考える糖尿病療養指導
Ⅴインスリン療法
インスリン療法の導入と指導のしかた
荻野 淳
1
,
橋本 尚武
1
1東京女子医科大学八千代医療センター 糖尿病・内分泌代謝内科
キーワード:
①インスリン自己注射
,
②血糖自己測定
,
③患者指導
Keyword:
①インスリン自己注射
,
②血糖自己測定
,
③患者指導
pp.221-226
発行日 2012年3月31日
Published Date 2012/3/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101335
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症例 28歳 男性 2型糖尿病
独身.職業工場勤務(3交代制).
3年前に会社の健診にて糖尿病を指摘されるも放置していた.約3カ月前より喉の渇きがあり,夜間の排尿回数の増加,口渇時に甘い清涼飲料水を多飲することも多かった.その後,徐々に倦怠感が出現したため近医を受診し,経口血糖降下薬を処方されたが,高血糖が続くため当院へ紹介された.来院時に半年で体重減少7kgに気がついた.
家族歴:父親が糖尿病.既往歴:特記すべきことはない.
喫煙:20本/日を8年,アルコール:缶ビール350mL/日.
身体所見:身長171cm,体重77kg,BMI 26.3,過去最大体重82kg(25歳),血圧114/74mmHg,脈拍60/分,整.起立性低血圧なし.
眼底所見に異常なし.腹部で肥満を認める他,身体所見に特記すべきことなし.腱反射は正常.
検査所見:随時血糖値438mg/dL,HbA1c(JDS値)12.5%,GOT 45IU/L,GPT 68IU/L,γ-GTP 70IU/L,TC 265mg/dL,TG 430mg/dL,HDL-C 43mg/dL,LDL-C 176mg/dL,尿酸7.8mg/dL,尿検査で糖(4+),蛋白(±),ケトン(±).
グリベンクラミド5mg/日を服用中.
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