検査じょうほう室 生理 心電図の読みかた・4
虚血性心疾患
國島 友之
1
,
三宅 良彦
2
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院循環器内科
2聖マリアンナ医科大学内科(循環器)
pp.370-374
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100401
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心電図(electrocardiography,ECG)の基本
心電図は,体表面から簡便に,いつでも,どこでも,侵襲を加えずに刺激発生や伝導異常および心筋障害の程度を知ることができ,循環器領域の診断には欠くことができません.
しかし,安静時心電図のみでは不整脈や虚血性心疾患の診断に悩む症例も少なくなく,病歴から虚血性心疾患が疑われた場合には,発作時の心電図記録を行い,さらに運動や薬物を用いた負荷心電図,長時間心電図,心臓超音波検査,心臓核医学検査などを組み合わせることでより正確な診断が可能となります.虚血性心疾患の確定診断には冠動脈造影検査が現在必要不可欠となっていますが,標準12誘導心電図から如何に虚血性心疾患を想像することができるかが最も重要となります.
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