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特集 糖尿病診療の将来展望 10 Topics
IV.システムはどこまで変わる…
糖尿病を取り巻く医療経済―現状と将来展望
Health economics and diabetes care;Current situation and future perspective
坂巻 弘之
1
1名城大学薬学部臨床経済学研究室
キーワード:
①医療費
,
②疾病管理
,
③特定健診・保健指導
Keyword:
①医療費
,
②疾病管理
,
③特定健診・保健指導
pp.633-636
発行日 2010年11月15日
Published Date 2010/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101116
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日本全体で糖尿病診療にどのくらいの金額が使われているのか?
わが国において傷病の治療に支出した金額は,「国民医療費」として,毎年,厚生労働省大臣官房統計情報部からその推計値が公表されており,最新の推計値である平成19(2007)年度は,総額34兆1,360億円,国民1人当たりでは,267.2千円であった.
国民医療費は,統計がとられるようになった昭和29(1954)年度以降,一貫して伸び続けていたが,平成12(2000)年度の介護保険導入により,従来,国民医療費の対象となっていたものが介護保険の費用に移行したことにより,前年より減少した.さらに,診療報酬が初めてマイナス改定となった平成14(2002)年度にも,国民医療費総額は前年度に比べ減少している〔改定率:全体マイナス2.7%,本体(薬価および材料を除いた部分)マイナス1.3%〕.診療報酬は,民主党政権に代わるまでマイナス改定が継続し,国民医療費でみると本体部分がマイナス改定となった平成18(2006)年度もわずかに微減であった(同全体マイナス3.16%,本体マイナス1.36%).
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