糖尿病はわからない…

It is difficult to understand what diabetes mellitus is

　日本では40歳以上の3人に1人は糖尿病ないしは糖尿病の予備軍(境界型)と推計されています．日本人における慢性疾患として，高血圧，脂質異常症に次いで多いのが糖尿病です．しかし，糖尿病といわれて病気をイメージし，さらに治療に対するモチベーションを高めることは簡単ではありません．

　厚生労働省では，急性期から在宅医療までの切れ目のない医療サービスを効果的に行う必要がある「4疾病5事業」を選定して，各都道府県レベルでの医療連携システムの構築を促しています．4疾病とは癌，脳卒中，急性心筋梗塞と糖尿病，5事業とは救急医療，災害時における医療，へき地の医療，周産期医療，小児医療です．「致命的，救急，早期発見・早期治療」といったイメージが強い癌や脳卒中，心筋梗塞に比べると糖尿病はいかにも「わかりにくい」病気といえます．実際に各都道府県の医療計画を見ても糖尿病の部分はほかの疾患に比べて一般の人たちにわかりにくい構図となっています．