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特集 糖尿病の病態を「見える化」してみる―どこまでわかりやすくできるか―
糖尿病の成因を「見える化」する 1型糖尿病
Type 1 diabetes
川﨑 英二
1
1長崎大学病院生活習慣病予防診療部
キーワード:
①1型糖尿病
,
②自己免疫疾患
,
③自己抗原
,
④自己抗体
,
⑤免疫制御
Keyword:
①1型糖尿病
,
②自己免疫疾患
,
③自己抗原
,
④自己抗体
,
⑤免疫制御
pp.20-23
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101011
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1型糖尿病は,HLAをはじめとする複数の遺伝因子とウイルス感染などの環境因子の相互作用により生じた自己免疫反応の結果,膵島β細胞傷害をきたす自己免疫疾患であり,複数のβ細胞自己抗原に対するT細胞の反応により引き起こされる1).1型糖尿病の動物モデルであるNODマウスでは,膵島炎に引き続き,β細胞破壊→インスリン枯渇→糖尿病の発症というプロセスが確認されている.β細胞抗原に反応する「自己反応性T細胞」は健常人にも存在するが,自己免疫反応の制御機構により抑制されており,これら免疫制御機構が破綻すると,β細胞反応性T細胞が活性化されβ細胞傷害へと導かれると考えられている.本稿では,1型糖尿病の成因を図を用いて「見える化」する.
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