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特集 糖尿病診療のアート
名人からコツを学ぶ
食事療法を成功に導くアート
Support for selfmanagement of diet therapy
布井 清秀
1
1聖マリア病院糖尿病内科
キーワード:
①エンパワーメントアプローチ
,
②行動変化ステージ
,
③認知行動療法
,
④心理的配慮
Keyword:
①エンパワーメントアプローチ
,
②行動変化ステージ
,
③認知行動療法
,
④心理的配慮
pp.117-121
発行日 2009年3月15日
Published Date 2009/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100920
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食事療法が重要なことはみんな知っているが,なかなか実行に移れない.行動変化ステージを進めるには,エンパワーメントアプローチに基づく5つの開かれた質問を用いた介入が有効である1).「どこに問題があると思うか」「どのように感じているか」「どうなったらいいと思うか」「どんなことならできそうか」「実験からどんなことを学んだか」という質問を中心に,問題点の同定,感情への気づき,長期および短期目標の自己決定,実験結果の振り返り,の援助で主体性を支援していく.これらの過程を自己効力に配慮しながら患者と一緒に継続的に押し進める必要がある.そのためには最初に出会う医療スタッフの姿勢,すなわち食事療法への感情を抑え込まず肯定的に受け入れ,成功をほめ失敗から学ぶ未来志向の援助,特に最初の6カ月間に寄り添うように頻回に接することが大切である.ストレスで間食がやめられなかった患者さんを通じて,いかに教育チームとして食事療法への取り組みを支援していくか考えていきたい.
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