Japanese
English
特集 経口薬治療の質を高める10のポイント―経口血糖降下薬の功罪をわきまえる―
インスリン抵抗性改善薬(チアゾリジン)の功罪―エネルギー貯蓄と消費のバランスの中での糖尿病治療
Which do you need a PPARγ agonist or antagonist?
石井 純
1
1北海道社会保険病院 内科
キーワード:
チアゾリジン体
,
ペルオキシソーム増殖薬活性化受容体
,
インスリン抵抗性
,
内臓脂肪
,
アディポサイトカイン
Keyword:
チアゾリジン体
,
ペルオキシソーム増殖薬活性化受容体
,
インスリン抵抗性
,
内臓脂肪
,
アディポサイトカイン
pp.513-518
発行日 2005年5月15日
Published Date 2005/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100545
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Case インスリン抵抗性改善薬が有効であったが体重が増えつづけた58歳女性
既往歴,家族歴:特記事項なし.
生活歴:35歳まで喫煙20本×15年,飲酒習慣なし.
現病歴:1996年8月,FPG190mg/dL,HbA1C8.4%にて初診.身長150cm,体重66kg,BMI29.3.血圧150/94mmHg,IV型高脂血症ありmetabolic syndromeと考えられ,食事運動療法に加えビグアナイド(メルビン(R)500mg/日)を開始後体重62kg,HbA1C6.5%まで低下.1998年9月,体重が64kgに増加しHbA1C7.5%と悪化したためビグアナイドからインスリン抵抗性改善薬(ノスカール(R)400mg/日)に変更.その後体重68kgに増加したがHbA1Cは6.0%台に改善した.2000年4月ノスカール(R)発売中止のため投与中止したところ7月にはHbA1C9.2%と急激に悪化(体重は不変)したためアクトス(R)15mg/日開始.体重は2kg増加したが,HbA1Cは7%まで低下した.体重増加に対し食事療法を見直していたものの2003年4月に74kgまで増加した時点でHbA1C8.0%まで上昇,ビグアナイド(メルビン(R)500mg/日)を併用しその後SU薬(アマリール(R)1mg/日)も加えて現在体重75kg,HbA1C6.5~7%である.網膜症なし,神経障害なし,高血圧および腎症2期にてディオバン(R)80mg内服.IIa型高脂血症ありメバロチン(R)10mg内服.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.