Japanese
English
特集 手足・皮膚・顔を診る
Cushing症候群と糖尿病
Cushing syndrome and diabetes mellitus
加藤 真子
1
,
土井 賢
1
,
平田 結喜緒
1
1東京医科歯科大学大学院 分子内分泌内科学(内分泌・代謝内科)
キーワード:
①Cushing症候群
,
②グルココルチコイド
,
③メタボリックシンドローム
,
④preclinical Cushing症候群
,
⑤ステロイド糖尿病
Keyword:
①Cushing症候群
,
②グルココルチコイド
,
③メタボリックシンドローム
,
④preclinical Cushing症候群
,
⑤ステロイド糖尿病
pp.53-57
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100446
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メタボリックシンドロームの中にCushing症候群が隠れている.
Cushing症候群とはどのような疾患か?
Cushing症候群は,副腎皮質からのグルココルチコイドの過剰分泌により,満月様顔貌,中心性肥満,水牛様脂肪沈着,腹部皮膚線条などの特徴的な身体所見(Cushing徴候)を呈するとともに,高血圧,代謝異常(糖尿病,高脂血症,骨粗鬆症),電解質異常(低K血症),免疫低下,神経症状など多彩な症状を来す(Box 1)疾患である.本症はACTH依存性〔下垂体腺腫によるCushing病,異所性ACTH(CRH)産生腫瘍〕と非依存性(副腎腫瘍または両側過形成)Cushing症候群,その他(偽性,医原性)に病型分類される(Box 2).
本症は,Cushing徴候から疑われ,内分泌検査によるACTHおよびコルチゾールの自律的分泌を証明することで診断され,画像検査と併せて病型および局在診断を行い,確定診断に至る(Box 3).
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