特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第10章 代謝・内分泌
Cushing症候群・サブクリニカルCushing症候群
引間 雄介
1
,
槙田 紀子
1
1東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
pp.988-992
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_988
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診断基準(図1)
1.Cushing症候群の検査所見
Cushing症候群は,コルチゾールの自律的な過剰分泌による疾患の総称で,典型的には満月様顔貌・水牛様脂肪沈着・中枢性肥満・赤色皮膚線条・近位筋の萎縮・皮膚の菲薄化といったCushing徴候と,耐糖能異常・高血圧・脂質異常症・骨粗鬆症・浮腫などの非特異的症候の存在を契機として精査・診断につながることが多い.一方で頭痛精査や腹痛精査など他の目的のための画像検査で発見された下垂体・副腎偶発腫からホルモン異常の精査につながることもある.
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