特集 1ページでわかる内科疾患の診療ノート―“あたりまえ” のなかにある大事な視点
第9章:内分泌
Cushing症候群・サブクリニカルCushing症候群
岩岡 秀明
1
1船橋市立医療センター 代謝内科
pp.988-992
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_988
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■分類
・Cushing症候群(CS)は大きく副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)依存性CSとACTH非依存性CSの2群に分類する(表1)
① ACTH依存性CS2)
▶Cushing病:下垂体腺腫からのACTH過剰分泌が原因である
▶異所性ACTH産生腫瘍:ACTH産生腫瘍としては,気管支カルチノイド,肺小細胞がん,胸腺腫,膵がん,甲状腺髄様がんなどがある
② ACTH非依存性CS1)
▶副腎からのコルチゾールの自律的な分泌過剰によるもので,下垂体からのACTH分泌は抑制されている.
▶その大部分は副腎皮質腺腫であるが,一部副腎がんもある
▶医原性CSもあるため,ステロイド薬の内服やサプリメントの確認が重要である
・CSはコルチゾール過剰の程度により,Cushing徴候を示す顕性と呈さないサブクリニカル(不顕性)に分ける
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