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特集 外来で糖尿病を治療する―治療困難な症例から学ぶ
インスリン抵抗性改善薬とビグアナイド(BG)薬―使い分けをどうするか?
Pharmacothrapy with insulin sensitizers and biguanides in the outpatient setting
山守 育雄
1
1名古屋市第一赤十字病院第3内科
キーワード:
インスリン抵抗性改善薬
,
チアゾリジン誘導体
,
ビグアナイド(BG)薬
Keyword:
インスリン抵抗性改善薬
,
チアゾリジン誘導体
,
ビグアナイド(BG)薬
pp.297-302
発行日 2003年5月15日
Published Date 2003/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100392
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Case
チアゾリジン誘導体で血糖コントロール改善とともに体重が増加した症例
症例は65歳女性.身長153 cm,体重51 kg.3大合併症なし.8年来の糖尿病で通院中.オイグルコン7.5 mg/日とベイスン0.9 mg/日でもHbA1C 8%台にとどまるため,2001年4月よりアクトス15 mg/日を併用開始した.7月にはHbA1Cが7.0%に改善するとともに低血糖がみられるようになったので,オイグルコンを5.0 mg/日に減量したが,9月にはHbA1C 6.7%とさらに低下した.一方,体重は11月には55 kgと増加し,これに伴ってHbA1Cも7.3%に再上昇した.2002年1月にはオイグルコンを6.25 mg/日に再増量したが,血糖の改善はみられなかった.下腿浮腫も出現してきたため5月からは利尿薬を追加した.8月にはHbA1C 8.1%に悪化したためアクトスを30 mg/日に増量,2003年1月のHbA1C 6.3%とコントロール改善している.利尿剤で浮腫は軽減し体重も一時53.5 kgと減少したが,年末年始を経て1月の体重は54.6 kgに微増している.
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