Brush Up ! CDE●糖尿病療養指導士講座 第2回
栄養士以外のCDEへの要望―糖尿病患者の栄養管理において知っておいて欲しいこと―栄養士の立場から
幣 憲一郎
1
1京都大学医学部附属病院 疾患栄養治療部
pp.204-207
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100289
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Case:過食とインスリン管理不良により高度肥満を呈した症例
患者:60歳,女性,主婦.
現病歴:Nさんは,健康診断で,40歳頃糖尿病を指摘され近医に入院となった.その際,1,500 kcalの食事療法と運動療法を指導されたが,退院後は子育てが忙しく食事は不規則,子どもが残した食事はすべて摂取してしまう性格のため徐々に状態は悪化し,経口血糖降下薬を併用するも安定せず,50歳頃にはインスリン導入が必要なまでに悪化した.その後は外来受診も不定期ながら継続していた.HbA1Cは8%以上が続いていたが,過食が止められず,インスリンを増量すれば血糖管理できることを知り,自己判断でのインスリン増量投与を繰り返し,約3カ月で10kgの体重増加を認めた.そこで入院時「低エネルギー療法」にて一時的に体重管理されたが,退院後子どもも独立し,ほぼ一人暮らしの状態となったことから外食頻度が増えた.最近,近医にて宅配食を勧められ購入していたが,体重は増加する一方であった.60歳になって巷で流行しているダイエット法(低インスリン・ダイエット,Tips 1)を実践し,全身倦怠感など症状を訴え当院外来受診.本人の希望により入院となった.
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