Brush Up! CDE―ワンランク上の糖尿病療養指導
Part 2 CDEのためのワークショップ:新しい栄養指導の実際
カーボカウンティング法―1型糖尿病患者さんのための
森川 久恵
1
1天理よろづ相談所病院栄養部
pp.266-272
発行日 2006年2月15日
Published Date 2006/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100088
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本稿は,日本ではまだあまり知られていないカーボカウンティング導入法を紹介する.1型糖尿病患者さんの体験に基づき,今後の糖尿病治療に必要なものを追及し,患者,医師,栄養士とともに作り上げてきた経験として紹介したい.
□導入のしかた
森川 日本における1型糖尿病患者さんの数は,欧米諸国と比較しても少ないため,日常診療の中で1型糖尿病患者さんに関わることは決して多くないと思います.当院の1型糖尿病患者さんのなかで,現在私が直接関わっている患者さんは20名程度です.そのうち,10名の患者さんに対してカーボカウンティングによる栄養指導を開始しました.実際には,指導というよりも患者さんが体験している問題点を解決していく方法としてカーボカウンティングを導入し,患者,医師,栄養士が相談をしながらともに経験を重ねていきました.1型糖尿病患者さんは,インスリンを調節することによって血糖コントロールを行っていく必要があります.いろんな食事内容に合わせてインスリンを調節することができ血糖コントロールがしやすくなったという経験を踏まえて,このカーボカウンティングの導入法を皆さんにご紹介したいと思います.
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