地域・家庭医療学実践記・10
女性をしっかりと診る
涌波 満
1
1ファミリークリニックきたなかぐすく
pp.978
発行日 2002年10月15日
Published Date 2002/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903647
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アメリカで家庭医のレジデンシー(研修プログラム)を受けはじめた頃,指導医から,「女性をしっかりと診察できることが,家族全体を診る第一歩だよ」と言われたことがあります.私の受けたレジデンシーは,ミシガン州の田舎に赴任することを想定して,産婦人科と重症患者のケア(crit-ical care)が,そのプログラムの重要な位置を占めていました.
産婦人科については,各年次に1カ月間,専属に産科をローテーションして,正常分娩を一人でできるように,周産期の対応を学びます.また,3年次の1カ月間は,外来婦人科ローテーションの中で,月経異常や婦人科感染症への対応,癌のスクリーニング,ホルモン補充療法を経験します.さらに,研修プログラムが独自にもつクリニックで,3年間を通して継続的に担当する患者に,妊婦健診,分娩,産褥期のケア,そして育児指導を行うという内容になっていました.
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