プライマリ・ケア医のための「みみ・はな・のど」・4
「鼻アレルギー診療ガイドライン」にそった花粉症の薬物治療のすすめ
藤村 聡
1
1京都大学医学部附属病院総合診療部
pp.252-254
発行日 2002年3月15日
Published Date 2002/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903489
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わが国における花粉症の有病率は20%弱と推定されている.とくにスギ花粉症は,昭和38年に本邦で最初の症例報告があった疾患にもかかわらず,いまや高血圧や糖尿病などの生活習慣病に勝るとも劣らないコモンな疾患の1つとなっている.そのため,従来は耳鼻咽喉科やアレルギー科を受診していた患者が,かかりつけの内科医やプライマリ・ケアの外来を受診し,治療を受けることも多くなってきた.しかし,その治療法については他の多くの疾患同様,医療機関により多種多様であると予測される.
本稿では,日本アレルギー学会の編集による「鼻アレルギー診療ガイドライン」に基づき,スタンダードな薬物治療について解説を加える.表1は,「鼻アレルギー診療ガイドライン」の薬物治療の指針(一部改変)である.この表をもとに,プライマリ・ケア医に必要な治療法を述べる.
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