プライマリケア医のための「みみ・はな・のど」・2
花粉症の患者指導・7つの鉄則―花粉症患者のアンケートから
藤村 聡
1
,
福井 次矢
1
,
駿地 眞由美
3
,
榎本 雅夫
2
1京都大学医学部附属総合診療部
2日本赤十字社和歌山医療センター耳鼻咽喉科
3京都大学大学院教育学研究科
pp.262-264
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903211
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花粉症は日本では昭和38年に初めて報告された疾患であるが,わずか40年足らずの間に増加の一途をたどり,いまや国民全体の有病率は約17%,患者数は2000万人近くにまで増加した.花粉症を含むアレルギー性鼻炎に関する医療費もうなぎのぼりに上昇して,近年の試算では1265億円,国民医療費の約0.5%に相当し,市販薬を含めると国民1人当たり年間13,000円の医療費を支払っていることになる1).
患者数の増加により,花粉症患者は耳鼻科医のみならず,かかりつけの医師を受診することも多く,花粉症診療はプライマリケア医の守備範囲になってきたといっても過言ではない.プライマリケア医の重要な任務として,疾患の医学的な管理とともに,患者教育がある.明らかに特定の抗原が原因となっているアレルギー性疾患(気管支喘息・アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎)については,いかに抗原の曝露から回避できるかを患者に指導する必要がある.
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