特集 卒後臨床研修医必携
研修医に是非読んでもらいたい本
日野原 重明
1
1聖路加看護大学
pp.250-251
発行日 2000年3月15日
Published Date 2000/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902948
- 有料閲覧
- 文献概要
今日あるアメリカの臨床医学のレベルをこのように高めた貢献者の一人は,ウィリアム・オスラー(1849~1919)である.博士は,ジョンズ・ホプキンス大学医学部教授時代にインターン,レジデントの病棟泊まり込みでの実地研修を効果的にさせるプログラムを組んだのである.そしてオスラーは医学生や臨床医向けに話した22回の講演をまとめて,これを『平静の心(Aequanimitas)』というタイトルで出版した.この本には,巻末に医学生のためのBedside Libraryと呼んでいるリスト(表1)が載せられてある.オスラーは,医学生やレジデントが夜床につく前の30分間は,毎晩次の本のいずれかの本を読むことを勧め,読書の習慣化の重要性を特記している.
私は,第12回の日本医学教育学会が金沢市で催された時に,私が勧める医学徒のためのベッド・サイド・ライブラリーとして,表2に掲げる本を推薦した.それらの本は,医学生が病人に接する前に一般教養(リベラル・アーツ)の書として是非読んでほしいと思った本である.本稿では,その20冊の本の中から7冊を選んで,これは是非研修医諸君に読んでほしいと思っている.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.