Update '98
systematic review・1―最も信頼できるevidenceを提供し得る文献
大西 弘高
1
1佐賀医科大学総合診療部
pp.254
発行日 1998年3月15日
Published Date 1998/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902419
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従来よりEvidence-based Medicine (EBM)の実践において,randomized controlled trial (RCT)の結論の重要性が強調されていました1).しかし最近は,オリジナルな研究に基づく情報に加えて,それらを統合して得られた2次的な情報が得られる機会が多くなりつつあります.大規模なRCTと比較すると,Meta-analysisの結論も一定ではありません2)が,EBMにおいて,さらに臨床家にとって利用しやすいevidenceを提供し得るsystematic reviewについて,Annals of Internal Medicineの3月1日号より隔号で特集が行われています3)ので,紹介したいと思います.
systematic reviewは,Meta-analysisと同様,複数のオリジナルな研究を定量的な方法により統合して1つの結論にまとめたものです.例えば,Evidence-basedな診療ガイドラインはsystematic reviewより派生したものです.Meta-analysisは,統計的な意味合いが強かったのですが,systematic reviewは,臨床的な有用性に重点が置かれているという点でややニュアンスが異なります.
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