JIM臨床画像コレクション
急性閉塞隅角緑内障の前眼部視診におけるポイント
山之内 宏一
1
1国立長崎中央病院眼科
pp.78
発行日 1998年1月15日
Published Date 1998/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902359
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急性閉塞隅角緑内障は頭痛,嘔吐など全身症状を強く訴え,眼科以外の科を受診することが多い疾患である.失明を防ぐためにも早期診断が重要になる.眼科医以外でもペンライトを用いた眼の視診である程度の診断が可能である.視診のポイントは,
1)結膜充血:眼脂,かゆみを伴わない結膜充血を 認める.
2)瞳孔散大,対光反応遅延あるいは消失.
3)角膜の混濁:スリガラス様に見える.
急性緑内障発作は両眼性に発症することはまれなので,両眼を比べることで,これらの所見はよりはっきりと所見としてとらえることができる.これらの視診に加えて,眼痛,視力低下が伴えば,ほぼ急性緑内障発作と診断できる.
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