Japanese
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特集 かぜ診療のクオリティを高める
患者の特性に応じたかぜのみかた
妊婦のかぜ―薬物療法のこつ
Common Cold of Pregnant Woman, its Characteristics and Treatment
松原 茂樹
1
1自治医科大学産婦人科
pp.890-891
発行日 1995年10月15日
Published Date 1995/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901638
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■妊娠初期にアスピリンを服用した妊婦の例
患者 35歳の初妊婦.
25歳で結婚.10年間の優期不妊であったが,今回最終月経開始日8月1日をもって妊娠した.月経28日型,整.彼女は8月29日より感冒様症状があり,近医でアスピリンとクロルフェニラミン(ポララミン)が4日間投与された.その後感冒は治癒したが9月4日頃よりつわりが出現,同医を受診したところ尿中妊娠反応が陽性で,妊娠4週6日と診断された.妊娠初期の薬物服用につき同医に問い合わせたところ,「アスピリンは動物で催奇形作用がある.生む生まないはあなたの判断です.」と言われた.9月12日,妊娠6週0日に当科初診.彼女は憔惇し切った表情で「10年目にやっと授かった子供ですが,奇形児のおそれがあるのなら今回はあきらめます.人工妊娠中絶をお願いします.」との申告である.さて,私は,彼女に対し,どのようなアドバイスをすべきであろうか?
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