特集 —withコロナ—かぜ診療の心得アップデート
【各論】
—患者特性に応じたかぜ診療—❿妊婦のかぜ
清川 晶
1
1日本赤十字社 大阪赤十字病院 産婦人科
キーワード:
かぜ
,
母子感染症
,
妊娠中の薬物療法
,
かぜ症状を呈する産科的合併症
,
妊婦のCOVID-19
Keyword:
かぜ
,
母子感染症
,
妊娠中の薬物療法
,
かぜ症状を呈する産科的合併症
,
妊婦のCOVID-19
pp.208-212
発行日 2022年2月15日
Published Date 2022/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203602
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Case1
かぜと診断された1例
患者:34歳、妊娠27週5日の経産婦。
現病歴:3日前から軽度の咽頭痛、その後咳嗽が出現し、夜間咳嗽で入眠困難となったため受診。1週間前の妊婦健診で特記異常指摘なし。破水や性器出血、子宮収縮の自覚はなく、胎動良好。1週間前から3歳の第1子が発熱と咳嗽で小児科を受診し、感冒の診断で治療され、治癒傾向である。
体温37.3℃、血圧107/56mmHg、脈拍数89回/分。咽頭発赤あり、白苔なし、頸部リンパ節腫脹・圧痛なし。両側呼吸音 清、心雑音なし。腹部は妊娠子宮で膨大しており軟。全身状態良好。かぜと診断され、麦門冬湯を常用量1日3回、3日分を処方。症状が軽快しない場合や増悪するようであれば再診するよう指示された。
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