総合外来 当直医読本
反復性気管支肺炎にて見つかった特発性肺ヘモジデローシスの1幼児例
市川 光太郎
1
1市立八幡病院救命救急センター小児科
pp.638-639
発行日 1995年7月15日
Published Date 1995/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901568
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■特発性肺ヘモジデローシス(idiopathic pulmonary hemosiderosis:以下,IPHと略す)は原因不明の肺胞内出血を繰り返し,肺実質へのヘモジデリンの沈着とともに2次的な鉄欠乏性貧血を来すまれな疾患である.
■臨床症状では血痰,びまん性肺陰影,小球性低色素性貧血が三主徴と言われている.しかし,貧血を伴った気管支肺炎として見逃され,大喀血発作で気付かれることも多い.
■原因不明も加わり,まだ有効な治療法が確立されていないのが現状で,平均生存期間が2.5年といわれる,予後不良な疾患である.
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