ミニテクニック
母親になんでもみせる小児科外来(3)―中耳炎の鼓膜をみせる
絹巻 宏
1
1絹巻小児科クリニック
pp.506
発行日 1995年6月15日
Published Date 1995/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901525
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溶連菌感染症やヘルパンギーナで咽頭をみせたり,ヘルペス性歯肉口内炎で口の中をみせる小児科医は多い.それと同じように,筆者は,子どもが中耳炎の場合に母親に鼓膜をみせている.これも,「なんでもみせる外来診療」の1つである.
乳幼児では急性上気道炎や気管支炎に急性中耳炎を併発していることがよくあり,ルーチンの耳鏡検査でみつかる.この時にその場で母親に拡大耳鏡をのぞかせ,発赤した鼓膜をみせる.片側性の場合は,正常なほうもみせて比較させる.ファイバースコープは用いない.鼓膜の発赤は母親にもすぐわかるので,「よくわかる」,「おもしろい」,「診断が納得できた」などと好評である.
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