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特集 癌検診のメリット・デメリット
癌検診の評価
癌検診結果を精査に結びつけるためのテクニック
Management Techniques for Cancer Mass Screening
石橋 幸滋
1
1石橋クリニック
pp.401-403
発行日 1995年5月15日
Published Date 1995/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901498
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癌精検の受診率は低い
現在老人保健法に基づき各市町村で,また労働安全衛生法に基づき各職場で,一般健康診断および癌検診が行われているが,その有効性についてはまだまだ様々な議論がなされているところである1).中でも癌検診に関しては,検査方法の感度と特異度や医療経済上の問題を中心に議論されているが,実際検診で異常を指摘されても精密検査(以下精検と略)を受診しない人に対する対応についても,もっと検討されるべきである.
森元らの宮城県における大腸癌検診(免疫2日法)の精検受診率は88.4%であり,12%の人は異常を指摘されても精検を受けていないことがわかる2).しかも,このデータは比較的良いほうであり,松田らの福井県における大腸癌検診の精検受診率は70%前後であるし3),鄭らの山梨県における大腸癌検診の精検受診率は平均37.2%とかなり低い値を示している4).
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