日常診療のOne Point Advice
内科系開業医と保険診療②―患者に公開できるカルテ作成
近藤 博重
1
1近藤クリニック
pp.1094
発行日 1994年12月15日
Published Date 1994/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901368
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開業医が悲しく感じる「患者の言葉」は,「薬だけでいいですから1カ月分下さい」,「大丈夫ですから,検査はいいです」,「検診したばかりですから」などという検査の軽い拒否である.つまり,われわれは「支払い側のチェック」のほかに,「よその病院のドック・検診」という壁と闘わなければならない.通院中の胃潰瘍の患者がよその病院でカメラを実施されているのである.この傾向はもっと強くなるであろう.今こそ主治医は,毅然とした診療姿勢を示す時代である.「その診療所が目指す証拠のある医療レベル」と「個々の患者の治療計画」を説明し,納得してくれた患者だけを診察すべき時代である.医師が患者を選択する時代とも言える.ドックは第三者によるダブルチェックと考える.
そのために,患者に公開できるカルテの作成が必要である.
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