ミニテクニック
患者に入院カルテサマリーを!
鈴木 滿
1,2
1内科学研鑚会
2名古屋大学医学部第三内科
pp.1086
発行日 1993年12月15日
Published Date 1993/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901031
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宮崎の井ノ口裕医師(日向内科医院)に啓発され,入院カルテのサマリーのコピーを患者に渡している.
プロブレムリストとプロブレムごとに主な経過を記したこのサマリーは,個人の医学情報のエッセンスと言ってよく,これを患者の手もとにおく意義は大きい.第1に患者は自分の医学的問題点が何で,それがどう取り扱われたかを(その時々の口頭での説明のほかに),読んで知ることができる.「われわれが請け負った仕事の報告書」と考えればいい.また他の医者にかかるとき,紹介状がなくてもこれを見せれば事足りるので便利だ(私の患者さんたちは現にそうしている).こう決めると医者のほうもサマリーをより正確に,読みやすく書くようになるのは言うまでもない.実際に始めてみて,これが当たり前なのだということがわかった.今では紹介状も同じようにコピーして渡している.
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