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特集 リンパ節腫脹の臨床
Editorial
リンパ節腫脹:全身性疾患か,局所性疾患か?―問診および身体的診察所見から
Enlargement of Lymph Nodes:General Diseases or Localized Diseases?
高橋 隆一
1
1国立東京第二病院
pp.689
発行日 1993年8月15日
Published Date 1993/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900915
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- Abstract 文献概要
リンパ節腫脹を示す患者をみた場合には,全身性疾患,局所性疾患のいずれにによるかを診断することが最も重要である.しかし,身体的診察によって触れるのは表在性リンパ節のみであり,全身性疾患,例えば悪性リンパ腫などでも発病初期には1系統のリンパ節の腫大のみを認めることが多いので,両者の鑑別は必ずしも容易でないことがある.他の臨床所見や検査所見の経過観察によってはじめて可能になることも少なくない.回診などの折に若い医師の診察所見をみると,十分な診察が行われていないのに,安易にガリウムシンチ,CTなどの画像診断に頼っていることがままある.そのような患者について問診および身体的診察などを的確に行うと,画像診断を行わなくとも鑑別が可能な症例が多いのでその要領について述べてみたい.
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