実践診療do's and dont's
リンパ節腫脹,他
山田 治
1
1川崎医科大学・総合診療部
pp.215
発行日 1988年2月10日
Published Date 1988/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221515
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大学病院の総合外来と実地医家の外来で診る疾患の頻度は多少異なると思われるが,当科でみる初診患者の主要症状は,痛み,だるさ,めまい,むくみ,はきけ,発熱,下痢,しびれ,咳嗽である.痛みを訴える患者は25%と,全体の1/4を占める,最も多い痛みは頭痛であり,次いで心窩部痛,腹痛,胸痛,咽頭痛と続く.これらの症状の多くは突然の発症で,しかも比較的短期間で治癒していく急性疾患である.無治療で自然軽快していく症状も少なくない.疾患名でいえば,全体の18%を急性上気道炎が占めて,最も多い.
このような診療の場で働いていると,稀ではあるが,重症疾患の患者が紛れ込むことがあり,軽症の急性疾患の中に,稀な疾患を見落とさないように選別することも,総合外来の大切な役割である.
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