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特集 日常診療で迷ったら―私はこう対処する
Editorial
日常診療で迷ったら
Troubleshooting in Clinical Medicine
松井 征男
1
1聖路加国際病院内科
pp.401
発行日 1993年5月15日
Published Date 1993/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900823
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迷いを迷いとしてとらえる
われわれ一般臨床医が日常診療の中で迷ったり悩んだりすることは,診断や治療上のみならず,検査や処置をしていくうえでも非常に多い.それらの中には,実際は診療遂行上キーポイントとなるようなことであっても,些細なこととみなされたり,定説と言われるものがなかったりすることがある.そのため成書では扱われていないことも多いように思われる.たとえ書かれていてもそれを探すのが困難であったり,また探し得ても実際的記載に欠けていて落胆させられることも多い.わが身を振り返ってみると,日常,自己のわずかな経験や独断から,迷いを迷いとしてとらえることもなく,悩まずに事を処理してしまっていることが多い.このように惰性的に日常診療を続けていくと自身の診療能力の向上にもつながらない.
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