Generalist and Specialist
患者に歩み寄る医療
坂上 正道
1
Masamichi Sakanoue
1
1日本医師会
pp.847
発行日 1992年10月15日
Published Date 1992/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900584
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ワシントン・ポストの編集長が作家の城山三郎と行った対談がある.その中で編集長はこれからの時代ではT字型の人間,すなわち専門の縦の棒が長くなるとともに,横へ延ばした棒の幅を広くしないと社会の一員とはなれないと言っていたことを思い起こす.
医学という一つの分野でも,ある専門の領域が深くなるとともに,他の関連領域への関心を幅広くもつようになるべきことはいうまでもない.困難のように思われるが,それほどのものでもない.結局,自分の専門を学問的に深くすればするほど,基本にふれることとなり,その結果,他の分野への関心が広がることとなって返ってくることを感じる.この繰り返しが結局はgeneralist, specialistの両輪の歩みとなってくることだろう.
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