困っている症例
高齢者の虚血性大腸炎(stricturing type)による宿便性便秘の治療―急性心内膜下梗塞発症後,頻回の胸痛発作を繰り返した症例
菅原 斉
1
,
石井 良直
1
,
大井 伸治
1
,
松橋 浩伸
1
,
小野寺 壮吉
1
1旭川医科大学第一内科
pp.798
発行日 1992年9月15日
Published Date 1992/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900574
- 有料閲覧
- 文献概要
患者は86歳,女性.両膝関節症で近医に入院中,常習性便秘,強い下腹部痛と下血のため当院外科に転院した.大腸ファイバーでは,S状―下行結腸移行部に粘膜の浮腫と高度の内腔狭窄を認めたが,悪性所見はなかった.注腸バリウムで結腸全体の狭窄像を認め,CT上,結腸壁の浮腫が強かった.
以上から,虚血性大腸炎と診断された.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.